林を抜けると草原。
その草原自体が高台にあるので、ちょっとしたでこぼこの上からは町が見下ろせた。
石づくりの家が並ぶ。家の上は平らで、そこに干された洗濯物や布団が風に吹かれている。
ちょうど昼過ぎで、空は一日のうちもっとも深い青になる。
今日はぼくは一人でそこへ来ていた。
レパリムとアンテナがぼくの仲良しだ。
たいていは3人でここへ来る。そして走ったり虫を見たりジャンプしたりする。
でもここが子供だけの場所かというとそうでもなくって、大人たちもよく来る。
ぼくたちが大好きなのはプレおじいさん。
いろいろな昔の話をしてくれる。
プレおじいさんは、「しるし」となる言葉を持っている。
まず「しるし」があり、そこから伝説が語られる。
ぼくらは草の上に座り、いろいろの話を聞いた。
女の子たちは花冠を楽しそうに作りながら。
星の日の夜は母さんや父さんやたくさんの大人も子供もここへ来る。
草原の終わりにはいくつかの石がある。
プレおじいさんのお話によれば、そこは神々がおりた場所。
滑らかに磨かれた石の門がある。
ただそれだけ。
「ねえ、この門から神さまは来たの?でも前にも先にもなんにもないよ。」
「これは象徴だからね」
「象徴ってなに?」
「しるしだよ。この門をくぐったわけじゃない。
 来たということを示す目印みたいなものだよ。
 神の門という象徴によりわたしたちは自分の存在と神の存在を知る。
 神ありて、人がある。」
「ぼくらは神さまに作られたってこと?」
「神々に。
 天と地があり、命つくられしとき風が吹く
 神の門より来る者
 空の先と風のもと
 光る球は星のかけら
 これよりそれを神とする」
「最初の子はだれ?」
「アダム、それはアダムでありわたしでもある」
プレおじいさんの話はときどき難しくて分からない。



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