コメとミリ(4)

そのまま屋上でひっしと抱き合っていた僕らであったがこのまま抱き合っているわけにもいかないのであった。まず深夜の屋上は非常に寒い。僕の(肉で)分厚い胸に、泣きながら顔をうずめているミリはまだいいとしても、僕はもうすでに酒に酔ったドイツ人さながら鼻の頭を赤くしていた。鼻水もすさまじく垂れ始めていたが、いきなりずずーと吸い込めるような空気でもなかった。この状況で鼻水ズビーはなんとなくミリに申し訳ない。
それからあとヒッジョーにおしっこがしたくなっていた。これもまた言い出し辛い。
「寒い?」
ミリは僕の顔を見上げながら言った。
「うん。そろそろ部屋に戻ろうか。」
「もうすこし。」
ミリは僕の(肉で)分厚い胸に再度顔をうずめにかかったが、僕の膀胱はすでにぱんぱんだったので、ミリの肩に手をかけて、
「そろそろ部屋に行こう。ここは寒いし、風邪を引くよ。ミリちゃんが風邪を引くと僕悲しい。」
「うん。」
そうして実はひどく勃起したちんこを、ミリに気付かれないように右に寄せながら階段を降りていった。こいつ、ほんと邪魔だよ。

「コーヒー淹れるよ。飲むでしょ。」
「あたし淹れるよ。腕まだ不便でしょ。」
ミリがコーヒーを淹れている間に僕はステレオに真心ブラザーズのCDを挿入する。「Baby Baby Baby」がやさしく流れる。
「はい。」
「ありがとう。」
「ほんと寒いね。こたつ最高だあ。」
「さっきアイス買って来たよ。」
「お前は本当に出来る奴だ。褒めて遣わす。食べる?」
「僕はいいや。コーヒーを飲むよ。ねえミリちゃん。」
「ん。」
「やりたい。」
「そうか。そうきたか… 米井さん、雰囲気とか作れそうな感じじゃなさそうですもんね。」
「雰囲気か。…皆目見当つかないんだよね。第一僕今、もう動けねえ。」
コタツをはさんで向こうに居るミリに触れたかった。しかし今はもう、どんな行動をとってもそれは不自然な気がする。
「…なんか急にぎこちなくなってきてますよ。そんなん気にしなくったっていいのに。この部屋、昼間あたしが買い物行ってる間誰か入れました?」
「いや。誰も入れてねえ。」
「じゃあ二人っきりなんですよ。何が恥ずかしいんですか?」
ミリ、違うんだよ。ミリに恥ずかしいところを見せちゃうような気がした。ミリにだけは見せたくないんだよ情けない所は。
「…分かりました。」
ミリが茶飲み(コーヒーが入ってる)を静かに置いた。やべえ。怒らせたかな。ミリはちょっと下がって今度は頭をコタツに突っ込み、そのままずるずるとコタツの中に進入していった。次の瞬間こっち側、僕の股の間から顔を出した。
「こんなかあちい。」
「あっはっはっは!なにそれ!」
ミリはうっすら笑いながらそのまま僕の腰にしがみつく。しがみついたまま徐々に僕の体を這い上がってきた。こええ。
そうして完全に僕はマウントをとられる形となった。つづけ。次回18禁。

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